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家づくりの際の住まい手(消費者)と供給者との間の情報格差はまだまだ大きく、消費者が主体となりにくい供給者優位の市場構造となっている。そのいっぽうでそれぞれの住まい手の住まい方志向も多様になってきており、より自分らしい住まいを求めるようになってきている。そのため住み始めてから、ああすればよかった、こんなはずではなかったと、不満だけが目立ち、なかなか満足できる家づくりができにくくなっている。 こうした供給者上位、消費者下位の情報格差を埋め、消費者が主体的に家づくりが行なえるよう支援するのが、消費者エージェントである。しかも単に情報の透明性だけでなく、住まい手の立場にたって、より最適な選択ができ、住まい手が満足できる価値ある家づくりができるまでのサポートが、住宅の消費者エージェントには求められている。 戸建住宅の分野での消費者エージェントには、不動産調査、住宅ローン仲介、住宅プロデュース、CM(コンストラクションマネジメント)などがある。 「不動産調査」には、不動産購入に関しての相談、地盤調査診断、不利な契約でないか契約書類のチェックなどがある。また「住宅ローン仲介」には、住宅ローンに関する相談、住宅ローンの仲介、申請代行などがある。 「住宅プロデュース」は、依頼先の選定から完成までサポートするもので、その内容は大きく次の5つに分けられる。 ①住まい手の要望の取りまとめサポート:注文住宅であるので、住まい手の要望をいかに、まとめるかが重要になっている。住宅そのものではなく、インテリア小物など身近なもののデザイン嗜好をチェックして、住宅のデザインの好みを診断するなど、オーダーを聞き出すためのツールもさまざま用意されはじめている。 ②設計者の選定サポート:設計提案コンペによって選ぶ場合と、登録されている設計者数人と面談しながら住まい手の要望に合わせ紹介する場合とがある。建築家に設計を依頼する場合と、設計・施工一体で工務店や住宅メーカーに設計を依頼する場合とがある。 ③設計確定までのサポート:設計図書の見方の説明、設計図書の第三者的チェック、見積りチェックなどがある。④施工者の選定サポート:相見積もりや入札での施工者選定、工事請負契約書のチェックなどがある。⑤施工現場チェックのサポート:工事工程をチェックするための「現場監理レポート」の書式を用意し施工者から報告させる、第三者インスペクターによる現場検査などがある。 また「CM(コンストラクションマネジメント)」は、発注者の側に立ち、設計・発注・施工の各段階において、設計の検討や工事発注方式の検討、工程管理、品質管理、コスト管理などの各種マネジメント業務を行うもので、施工に伴うリスクは消費者が負うピュアCMと施工に伴うリスクをCM業者が負うCMアットリスクとがある。 しかし木造戸建住宅の場合、工事金額そのものも大きくなく、また分離発注といっても木工事が半分以上を占めるので、むしろ設計事務所によるの設計を、工務店がそれぞれの工事コストを開示してCM的にマネジメントする場合も出てきている。
by thirdage
| 2012-06-07 11:54
| コンペサイトとエージェンシー
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