カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
輸入住宅VCは、為替変動や商習慣の違う海外資材メーカーとの取引などから、なかなか難しいが、その中でセルコホームは実績を上げている数少ない一つである。すべてが輸入資材というわけではなく、日本人の暮らしに合わせ輸入する製品を限定しているのが、成功の秘訣であると言える。 セルコホームが輸入住宅VCを始めたのは1996年で輸入住宅としては比較的遅く、しかも1ドル90円台の円安時代で、輸入住宅=高級といったところからではなく、輸入住宅=ローコストの可能性といったところから事業を始めたというのも幸いしている。 VC本部であるセルコホーム(株)は自らも輸入住宅の販売施工を行なっており、2004年の売上高は157億円、経常利益5億円となっている。 セルコホームのVCは、良質で安価な輸入住宅資材を、煩雑は輸入手続きに惑わされることなく簡単に安く入手して、ローコストでかつグレードの高い住宅を建設、販売し、加盟店(パートナー)がそれぞれの地域でのシェアを拡大をめざす組織である。 低価格資材、施工・販売の徹底した合理化で、輸入住宅ながら坪当たり29万5000円の低価格を実現している。モデルプランは、カナダのライフスタイルを取り入れながら、日本の生活者の嗜好やライフスタイルに合わせた60プランを用意している。 加盟店は、本部からノウハウ研修を受け資材の発注を本部に行なう。本部はカナダなどの海外メーカーに発注し、そこから邸別にパッケージ化された資材が直送される。年間1400棟ほどであるので、毎週30棟ほどの資材パッケージがカナダから送り出されることになる。国内資材については本部から配送される。 本部が行なう輸入資材購入先の選定は、日本企業との取引経験が豊富でクレームが少なかった企業を中心に行っており、一定期間ごとに日本から海外企業に対してインスペクターを派遣し、生産現場からコンテナへの積み込みに至るまで詳細なチェックが行なわれる。 さらに加盟店が用いる資材発注書の統一や、日本とカナダに連絡調整役(リエゾンオフィサー)を常駐させるなどして、コミュニケーション不足からくるクレームに対応している。 セルコホームはパネル工法で、カナダの工場で製造された2×6パネル、2×4パネルが用いられる。現場ではパネルの組立ということになるので、着工から引き渡しまで工期は最長60日となっている。外周壁は2×6パネルで、150mmのグラスウールが充填されている。床、天井には200mmの断熱材が用いられ、高気密、高断熱になっている。 アルゴンガス入りのLOW-E(ロー・イー)ガラスで窓の断熱性能をアップさせる、輸入サッシの使用も特長になっている。また北米型のパネル住宅を日本に導入した場合に問題となる2階の床の音の伝わりやすさに関しては、S字型サウンド・リジリエントチャネルズを採用し、それに石膏ボードを張ることによって上下階の遮音対策を行っている。
by thirdage
| 2012-06-07 09:02
| VC
|
ファン申請 |
||