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だんだん地元の工務店の知り合いがいない施主が多くなってきている。そのため住宅を建てようとすると、住宅雑誌で紹介されている、住宅展示場に出展するなど、露出度が高いところになってくる。 さらに耐震や省エネルギー、健康、防犯など住宅に求めるものが高度なものとなり、中小の工務店がそうした要求に対応できることを、伝えにくい状況になってきている。事実対応が追いつかない工務店も多くなってきている。 住宅FCは「ナショナルブランドの安心に地元業者の安心をプラス」を住宅購入予定者に訴求しているところが多い。住宅性能やデザインなどは商品開発力のあるナショナルブランドは、住宅の中身については安心である。しかし担当者の転勤や支店の統廃合などで将来の不安が残る。その点で住宅FC加盟店は、地元に根ざした会社だけにいつまでも安心というわけである。 しかしこのナショナルブランドと地元に根ざした企業の良さのベストミックスというのは結構難しい。たとえばモデルハウスで対応する営業スタッフが、住宅FCのユニフォームであるブレザーを着て、徹底的にマニュアル通り動けば、地元に根ざした会社らしさは伝わってこない。 営業もマニュアル通りであまりにも饒舌だと、ハウスメーカーとの違いは出しにくいが、そのいっぽうで商品の説明力がないようでは、ほんとうに期待通りのものができるかどうか不安が残ってしまう。 また住宅FCの加盟店のモデルハウスは、総合住宅展示場ではなく、個別に設けるというのが一般的である。住宅FCがローコスト住宅であった時代は、総合展示場だと質の違いがわかってしまうとも言われたが、独自の展示場は「ナショナルブランドの安心に地元業者の安心をプラス」といったハウスメーカーとの違いを出すのに役立っているとも言える。 いったん総合展示場の中に入ると、その風景は全国どこも同じで、地元といった気分が希薄になってしまう。その点、独自の展示場から見える風景はローカルそのもので、地元業者を相手にしているといった雰囲気は出ている。 つぎに施工段階での地元業者としての安心プラスであるが、大手ハウスメーカーの場合、地元施工業者は単に下請けとして使われ、利益のほとんどがメーカーに持っていかれ、親切な施工が行なわれないといったイメージがある。 住宅FCの加盟店は、FCのブランドと地元業者の看板をうまく使い分けて仕事をしている。顧客を集めるのはFCのナショナルブランドで、設計を詰めて施工する段階は地元業者の看板で仕事をすることによって、地元業者としての安心を出そうとしている。しかし加盟店の裁量に任せすぎると、住宅FCのブランドイメージを下げるような事態も起こりかねないので、そのバランスが難しい。
by thirdage
| 2012-06-06 21:51
| FC
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