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パワービルダーの分譲戸建住宅が建設されるのは、国道16号線沿いが最も多い。16号線は都心から30kmから40kmといった距離にある環状線で、1970年代から80年代にかけてその周辺に多くの分譲戸建住宅や大規模団地が建設された。こうした住宅を購入したのが1948年生まれを中心とした団塊の世代であった。 パワービルダーの顧客は、団塊ジュニア世代と呼ばれる20代後半から30代の1次取得層である。住宅購入者の70%程が40歳未満となっている。彼らの親世代は団塊世代であるので、その多くは国道16号線沿いに住んでいることになる。さらに彼らもそこで育ったわけで、馴染みの店もあるし、幼馴染も多く住んでいる。結婚し新しい世帯を持った時、その近くに住むのは、地元への愛着もあるし、子育てでの親の支援も受けやすいなどメリットは多いはず。 いっぽうパワービルダーによる郊外の分譲戸建住宅が伸びた間に、新たなマンションの建設は郊外から都心近くへだんだん移っていた。マンションか戸建住宅かといった選択の結果としてパワービルダーの分譲住宅が選ばれたのではなく、新天地の都心に住むか、生まれ育った郊外に住むかといった選択の中で、パワービルダーの分譲戸建住宅が選ばれたのではないだろうか。 郊外の戸建住宅というとガーデニングのできる広い庭のあるゆったりとした住宅が想像されがちであるが、彼らが求めたのはむしろ駅やショッピングセンターへのアクセスの良さなど居住環境であり、敷地の広さや住宅の広さではなかったのである。こうした郊外に生まれ育った団塊ジュニアー顧客のニーズにぴったりと合ったのが、パワービルダーの分譲戸建住宅ということになる。 また団塊の世代である親にしても、高齢者となる10数年後にはいずれ子供たちの世話になる、その子供達が近くに住んでくれるならば、経済的にも支援しようということになってくる。 子供世代にとっても彼らがリタイアメントする30年後には、広い庭のある親の住宅が手に入るはずであるので、そんなに広い家はいらない。それまで住むことになるパワービルダーの分譲戸建住宅は、さらにその子供の世代に住まわせればよいということで無駄にはならないということになる。
by thirdage
| 2012-06-03 07:12
| パワービルダー
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