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BoKlokはスウェーデン語で「smart living:スマートな暮らし」を意味している。まさにこれが、できる限り多くの人に入手しやすい手頃な価格で、快適で品質がよく、省スペースで機能的な住宅を提供しようという、BoKlok住宅のポリシーを的確に伝えている。 BoKlok住宅のコンセプトは、「安全な住環境」、「良質な水準」、「モダンリビング」、「ロープライス」、「明るく風通しが良い」、「大地に接している」、「完成したソリューション」、「小規模」、「コンパクトな暮らし」といった、顧客の現実のニーズと希望に基づいたものである。 「安全な住環境」:住宅地は居住者が安全を実感できるようデザインされている。 「良質な水準」:本物の天然素材は、高級な暮らしばかりでなく、サステナビリティーと良質さを意味している。 「モダンリビング」:現代の家族が、仕事、勉強、調理、リラックス、遊びなど一緒に楽しめ、同じ時を過ごすことができるオープンなスペース。 「ロープライス」:他のことにお金を使う余裕を残すほど購入しやすい住宅。 「明るく風通しが良い」:全ての部屋が明るく体積で考えられたオープンな住宅。高い天井と風通しをよくするよう全ての面に非常に大きな窓を設けている。 「大地に接している」:すべてのひとが各自の庭を持つことができ、さらに共有の庭も巧みに作られている。 「完成したソリューション」:ローコストの上に機能、デザイン、高級さを組み合わせる。 「小規模」:プライベートな暮らしと、みんなと一緒に住む安心が感じられる。 「コンパクトな暮らし」:さまざまな機能を持たせ空間を効率的に使えるよう、設えやすい住まいと工夫されたプランは、生活費を抑えてくれる。 BoKlok住宅が目指すものは、可能な限り多くの人々に、よりよい住宅を提供することであるが、一般の住宅市場では住宅が購入できない、公的な支援を受けて建設された住宅を購入するような勤労者や若いファミリーが、彼らの顧客となっている。 顧客はたとえばイギリスの場合12,500~30,000ポンド(250~600万円)の世帯収入を持つ、第1次住宅取得者であるが、もちろん第1次取得者だけでなく恒久的な住まいを望んでいる人々も顧客として除外してはいない。販売価格は庭付きの48㎡の1寝室の住戸が7万ポンド(1400万円)ほどになっている。住宅の建設費そのものは一般の工法に比べ20%程安くなっている。 #
by thirdage
| 2012-06-03 18:20
| IKEAとMUJIの住宅
IKEAは、1943年にスウェーデンで創業した家具・インテリア製品の販売会社で、1951年に最初のイケアカタログを配付、1958年にイケアストアー第1号店をスウェーデンにオープン、1998年には北京にもイケアストアーをオープンし、2006年には日本にも進出する予定となっている。 IKEAの理念は、「毎日の暮らしを快適に」をモットーに、多くの人々に手頃な価格で家具、照明器具からフライパンまで、家庭で快適に過ごすためのモノを幅広く提供している。 1955年IKEAは低価格化を実現するフラットパックを導入している。購入者が自ら組み立てるノックダウン家具で、さらにその後カタログを見て完成後の家具を選び、セルフ・サービスの倉庫から顧客が、フラットパックをピックアップして持ち帰るといったところまで発展している。 そのためIKEAが1997年住宅ビジネスを始めたとき、顧客層まで含めた多くの人は、こうした家具のフラットパックから、セルフビルドが可能なフラットパック住宅が、イケアストアーから購入できるのではないかと想像した。 もちろんIKEAがやるからには、工場生産によるパネルを使ったフラットパック住宅であるが、顧客自身によるセルフビルドではない。ライセンスを取得した専門工事業者によって組み立てられる。 IKEAは、フラットパックのBoKlok住宅を、同じスウェーデンのSkanskaとパートナーを組んで開発した。Skanskaは、1887年セメント会社として創業し、その後道路、橋、発電所、住宅など社会インフラの建設業へと発展した。1950年代には国際市場に進出している。Skanskaは、多くの人に新たな住宅を提供してきた建設業として多くの経験を持つている。 「毎日の暮らしを快適に」をモットーに、住宅の中で使われるモノである家具、インテリア、照明器具、調理器具、食器などホームファニッシングを提供してきたIKEAにとって、次に売るモノが容器としての住宅となっても納得するところである。 1997年まずスウェーデンで、2002年にはノルウェイ、2003年フィンランド、2004年デンマーク、さらに2005年にはイギリスでBoKlok住宅の建設を始めている。 イギリスでIKEAは、パラマウント・ホームズとハイドグループとのパートナーシップで、BoKlok UKを設立した。パラマウント・ホームズとハイドグループは、公的住宅に住めない人々に賃貸住宅や持ち家住宅をこれまで提供してきており、その一環としてBoKlok住宅を供給しようとしている。 #
by thirdage
| 2012-06-03 18:12
| IKEAとMUJIの住宅
総務省の2002年の「通信利用動向調査」によると年齢別インターネット利用率は、30代で男性が87.9%、女性が81.9%となっている。しかし40代になると男性が83.3%とあまり変わらないが、女性は66.3%と少なくなり、50代になると男性も63.9%、女性はさらに減り42.3%となっている。 パワービルダーの顧客は70%程が30代以下の第1次住宅取得層で、そのほとんどがインターネットを常時使っている世代である。そのため各社WEBでの住宅情報提供には力を入れている。 土日に開催される現地販売会へは、WEBで検索し、住所をカーナビに入力、後は車のナビゲーションに従って現地へといった顧客が多くなっている。インターネットとカーナビの組み合わせで現地へ案内、分譲住宅の販売方法もデジタル社会でまったく様相がかわってしまっている。 たとえば東栄住宅の場合、WEBで情報を得て契約に至った顧客の比率は、2002年度が10.6%、2003年度が18.2%、さらに2004年度は19%にもなっている。伸びが少なくなってきているが、たとえばブロードバンド業者と提携して、光ケーブル無料加入サービスなど、インターネット利用者へ特典を与えるようにすれば、もっと増えるはずだ。 さらに現状ではスーパーの生もののように売れ残ると割り引きになるが、いずれ競争が厳しくなってくると、航空券のように早割り60、早割り30など、早期に契約するほど割り引くといった販売方法も登場するに違いない。 またWEB、住宅情報誌、新聞折込チラシなどを見て、現地販売会に訪れた顧客は、2002年度には、1物件当たり7.7人、2003年度は6.5人となっている。この人数の減少は、WEBなどでの詳細な情報の提供効果で、濃厚な顧客だけが来るようになったと考えるべきか、分譲住宅市場での顧客が減ってきたと考えるべきか、その判断は難しい。 またパワービルダーは地元の不動産業者にかなりの物件を委託販売しているのも特徴となっている。飯田産業は、土地物件情報を提供してくれた地元の不動産業者に40%程委託している。また東栄住宅は60%ほど、さらにタクトホームは80%が地元業者への委託販売となっている。 WEBの利用と地元不動産業者への委託販売は、パワービルダーの固定費を少なくさせるのに大きく寄与している。 #
by thirdage
| 2012-06-03 12:32
| パワービルダー
現場の工事は一括発注ではなく、分離発注される。多くの場合、基礎工事、大工工事、内装工事、屋根工事、外装工事、給排水設備工事、電気工事などに分けられて発注される。 基礎工事は、住宅の基礎工事専門の業者に発注される。基礎は建物の性能に致命的な影響を与える割には、工事費に2倍程の開きがあるほど、人手に依存した工事となっている。プレカットやユニット配管、ユニット配線が使われ、熟練技能を必要としなくなった工事の中で唯一ブラックボックスとして残された工事であると言える。 そのため工事費を下げようとすると、人件費を抑える必要がある。そのため不法滞在の外国人を使い、パワービルダーの基礎工事を大規模に請け負うといった業者も登場することになる。そこに査察が入り基礎工事業者の経営者が書類送検され、基礎工事が数ヶ月止まり、基礎ができないので仕事が一斉にストップし、迷惑を受けたパワービルダーの話も業界では話題となった。 さらに工期短縮をする上で、最後に残された部分も基礎の3週間という養生期間である。べた基礎や防湿コンクリート基礎が多くなり、その養生期間中に基礎の区画の中に雨水が溜まり、その排水処理も問題となっている。養生期間の要らない基礎工事の方法が開発されれば、需要は大きい。 大工にはだいたい坪2万5000~7000円程度で請けていると言われている。1棟30坪で80万円といった金額である。パワービルダーの分譲住宅のグレードならば、造作まで含めた大工工事手間は、坪1.3人日程度であるので、木工事日数39日として1日2万円程度となっている。 もちろんこの中には、電動工具代や現場までの交通費も含まれるし、手の遅い人は遅くまで残業しなければ工期内に納まらない。年に7棟こなして年収560万円といったところである。 木工事は、大工をたくさん抱える会社が工事を請け負う場合もあるが、この場合は大工がもらう日当はさらに少なくなる。そのため最近では大工が直接請け負うケースが多くなってきている。 #
by thirdage
| 2012-06-03 12:12
| パワービルダー
パワービルダーの東栄住宅は、給排水設備の設計、積算業務をエプコに委託している。エプコは、給排水設備の設計図を作成と合わせ、官公庁への給排水設備申請資料を作成するとともに、配管加工情報を生成して、配管部材加工メーカーに渡している。工場で加工された配管プレハブ部材は、現場に配送され接合するだけで給排水工事が完了する。 エプコは設計の一部を中国の深圳(シンセン)の子会社で始めている。ハウスメーカーやパワービルダーが作成した、住宅のCADデータや手書き図面をメールやFAXで中国のCADセンターに送付される。 単なる給排水設備の配管系統の設計図ではなく、現場の納まりまで考慮し、プレハブ配管部材の加工図までの作成は、いくら設備設計CADを使うといっても、専門知識を持った人手による作業が必要である。 中国のCADセンターで設計されたデータは、東京に送られチェックされた後、デジタル・データとして配管プレハブ部材の加工工場に送られるとともに、ハウスメーカーやパワービルダーに、さらにFAXで施工図面が施工業者に送られる。 配管工事といっても工場から配送された部材を、図面にしたがって接合するだけなので、加工といった技能は必要でなく、施工時間も短く施工ミスも少なくなる。 電気配線についても、ユニット配線が使われるようになってきている。工場でFケーブルを必要な長さに切ってジョイントボックスに何本も組み込んでいる。これを天井裏に取り付け、指定された場所まで引っ張って行くだけである。Fケーブルを現場で所定の長さに切って配線してゆくと、30坪で3人工程度かかっていたものが、半分の1.5人工程度で済んでしまう。 また多くのパワービルダーがプレカットを委託しているポラテックも、中国の大連に2003年9月に中国との合弁会社である大連北極星科技有限公司を設立し、CADセンターを稼動させている。 プレカット工場は材料の投入も多棟木拾装置の導入で、人手があまりかからなくなってきている。また多棟木拾装置によって木材の歩留率も95~96%に向上している。プレカットのためのCADは、間取り図や簡単な伏図をもとに、詳細な伏図を書きながら部材展開しなければならないので、木造軸組工法に関しての知識を持った人が操作する必要がある。 #
by thirdage
| 2012-06-03 07:59
| パワービルダー
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