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タマホームは、坪単価25.8万円のローコスト住宅であるが、実際の建築費は1660万円、坪41万ほどになる。坪単価25.8万円といっても延床面積ではなく施工面積である。40坪の住宅も施工面積は45坪ほどになってしまう。さらに屋内外の給排水工事、屋外の電気工事、外構工事の費用は入っていない。 したがってローコスト住宅といってもそんなに安くはないが、ローコスト住宅の市場規模は、いったいどの程度あるのだろうか。 月刊ハウジングの「2004年注文住宅と住宅設備の動向調査」によると、注文住宅の建築主の世帯主の年齢は35歳未満が、2000年に24.5%、2001年に26.1%、2002年に33.1%、2003年に32.3%、2004年には35.9%となっている。 建築主の若年化にともなって世帯年収も少なくなっている。年収600万円未満の世帯は2000年に19%であったが、2004年には28.2%となっている。 また外構まで含めた総建築費用も安くなっており、2000万円未満が2000年17.1%であったのが、2004年には20.4%となった。 月刊ハウジングの読者層は、比較的単価の高い住宅購入者であるので、ローコスト住宅の市場は注文戸建住宅の30%ほどであると考えられる。注文戸建住宅36万戸であるので、ローコスト住宅の市場は年10万戸程度ということになる。 しかしこのところ低金利が続いていたので、あまり関心がなかったが、金利と総建築費との関係は大きい。たとえば35年返済の住宅ローンで月々6万円返すとなると、借りられるお金は金利3%ならば1560万円、4%ならば1280万円、5%ならば1190万円となる。 数年先には住宅ローンの金利が5%以上になるとも言われているが、そうなると400万円ほど総建築費を下げないと住宅が購入できないことになる。40坪の住宅ならば坪10万円安くなってしまう。ちなみに住宅コスト低減のアクションプログラムが始められた1994年、住宅ローンは5%ほどであった。 もし今後住宅ローンの金利が上昇するならば、ローコスト住宅の市場はさらに大きくなり、金利5%になれば年15万戸ほどになる可能性もある。しかもローコスト住宅は単価が安いので、会社の固定費を下げない限り、利益を上げるためには住宅の販売棟数を2倍近く増やさなければならない。そのため大手ハウスメーカーや工務店はローコスト市場への参入は難しい。 もし金利が5%を超えるとなると「住宅会社は5年で3倍の成長」理論でタマホームの2011年2万棟は実現するかも知れない。
by thirdage
| 2012-06-06 06:23
| ローコストビルダー
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