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1997年の生産開始からBoKlok社は、2004年までに約2000戸のBoKlok住宅を、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの45ヶ所の現場で建設してきた。 ちなみにスウェーデン最大の住宅パネル部材生産会社は、日本のスウェーデンハウスの部材生産のため、1991年にトーモク、三菱商事などが設立したトーモクヒュースAB社で、2000年には年間2000戸の生産を行っている。さらに2004年には部材の出荷拠点港であるイェブレに第二工場も稼動させている。 スウェーデンでのBoKlok住宅プロジェクトの半分は、BoKlok社によって開発され分譲住宅として販売された。残りの半分はサード・パーティーのディベロッパーによって開発され、賃貸住宅物件となっている。 工場での生産が間に合わず、パネル・システム、モジュラー・システムの二つを並存しなければならないほど、BoKlok住宅の人気は高い。こうした需要に対応するため、分譲住宅の購入者や賃貸住宅の入居者は、希望者のリストから無作為に選ばれる抽選によって行われているほどである。 2005年、イギリスでのビジネスの開始が発表されると、ロンドン北部のイケアストアーには、このBoKlok住宅に関心を持つ、6000人の顧客が殺到した。しかしイギリスの友人は、このカントリー&ウェスタンのようなデザインは、夏の家にはぴったりであるが、はたしてイギリスの一般大衆のロマンチックで実用的といった願望に合うかどうかは疑わしいのではないかと言っている。 なるほどこの「ロマンチックで実用的」といった一見矛盾するような住まいに対する願望、日本にも当てはまりそうである。ショートケーキと言われたあの建売住宅、まさにそうしたニーズに応えるものであった。 顧客満足度については、入居後3ヵ月後にすべての顧客に電話インタビューを行っている。そこでは「住宅で最も重視する品質は何か」、「BoKlok住宅は期待通りのものだったか」などが聞かれるが、初期の頃は90~100%の顧客が合格圏内、その後結果がビジネスにフィードバックされ、今では100%の顧客が合格圏内に入っているという。 また顧客満足度を高めるために、新たな購入者は、IKEAのインテリア・デコレータと相談して、間取りや室内の色、器具などのマイナー・チェンジを行うことができるようになっている。さらにフラットの購入者には、新しい家具を買うために3000クローネ(約4万5000円)のイケアの商品クーポン券が渡されている。
by thirdage
| 2012-06-03 18:42
| IKEAとMUJIの住宅
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